Be happy to love

ピカソの絵に衝撃を受けたという人物は多い讀寫障礙。
若くして渡仏した岡本太郎は、数枚のピカソの絵を見ることによって
その豊かなな才能に心酔したことをエッセイに著している。
また、横尾忠則はNY でのピカソ展で人生を転換するほどの衝撃を受けたと表現している。

このピカソを追って見ると『青の時代』と呼ばれる初期の頃から
数年ごとに作風がめまぐるしく変化したいるのがわかる。
様々な変遷を経つつ、自己の作品を確立していったとも言える。
いわゆる『青の時代』は、同年代の親友カサヘマスが自殺したことに
大きな衝撃を受けたという頃で、死を悼むように、
暗い色調のプルシアンブルーの顔料が、しきりと使われていたWIOM沃恩奶粉。

次にくる『バラ色の時代』は、最初の恋人フェルナンド・オリビエと出会い、
心の変化もあったのか、その色調も赤っぽいものへと変化する。
そして、時あたかもパリで大セザンヌの回顧展が開かれるなど
の影響があったのか、いわゆる『セザンヌ的キュビスムの時代』へと変化していく。
セザンヌの理論である自然を円筒、球、円錐などで表現する技法が
その時代を席巻し、ピカソのその影響を受け、自身のものへと昇華し、
キュビズムの時代を迎えることになる。
そのあたりで、いかにもピカソらしい作風が形作られていったとも言える。

個人的には、その一歩前にあった『アフリカ彫刻の時代』と呼ばれる時代に興味がある。
アフリカの仮面や人形などの彫像を模した絵がこの時代の作品を飾っている。
もともと、この彫像は「未知のものに対する魔除けの意味がある」というが頭皮敏感
中には、ちょっとキワモノめいた恐ろしいものがある。
恋人フェルナンドの回想の中に
「アフリカの仮面や神様の像などを部屋に積み上げていた」とある。
この「魔除け」の時代が、彼自身の一つの大きな転換期のようにも見える。

「魔除け」といえば、今日は節分。
豆まきで「鬼祓い」をし、
軒下にはイワシと葉がついた「柊(ひいらぎ)」の小枝を下げる習慣がある。
「柊」は魔除けの意味だそうだが、クリスマスの図案にも「柊」が登場する。
それは、悪魔がクリスマスの期間に悪いことをしないように、
飾り付けられたといわれる。
洋の東西を問わず、柊の尖った葉が魔除けを感じさせるようだ。
ただ、この「柊」、若木の間は刺々しい葉をつけているが、
老木になると棘(とげ)もなくなり、葉も次第に円くなっていく。

思えば人も好々爺と呼ばれたり、年とともに丸みを帯びてくるようなところがある。
ピカソも、、。